
アント・インターナショナルは、最新のAI技術を活用し、国際取引における革新的なソリューションを展開しています。特筆すべき成果として、以下の2つが挙げられます:
- AIを活用した為替予測モデルによる時間単位での為替レート予測
- 99%以上の検出成功率を誇るディープフェイク対策技術の実装
この記事の目次
シンガポール・フィンテックフェスティバル2024での発表
アント・インターナショナルのCEOであるヤン・ペン氏は、2024年シンガポール・フィンテックフェスティバルのパネルディスカッションにおいて、「国際決済および金融サービス業界の成功を牽引する鍵となるのは、AI革新への注力である」と強調しました。
4つの主要ビジネスピラーにおけるAI展開
アント・インターナショナルは、以下の4つの事業領域全てにおいてAIを積極的に導入しています:
- 国際決済システム
- リスク管理
- 顧客サービス
- 業務効率化

本取り組みにより、世界約1億社の中小企業が、より安全で効率的な国際取引を行うことが可能となります。
シンガポールのAnt International、AI技術を活用してグローバル決済サービスを強化
シンガポールを拠点とするグローバルデジタル決済・金融テクノロジープロバイダーのAnt Internationalは、200以上のグローバル市場における加盟店の日々の国際取引を強化・保護するため、人工知能(AI)技術の統合を加速させています。
「国際取引へのAI導入は、グローバルな貿易と商取引をさらに強化する上で極めて重要です。特に、これまでリアルタイムの国際決済サービスを利用できなかった中小企業にとって大きな意味を持ちます。加盟店サービスにAIを導入する際は、業務効率の向上と同様に、あるいはそれ以上に、ディープフェイクなどの新たな詐欺手法に対する不正検出と防止が重要です」とAnt InternationalのCEOであるヤン・ペン氏は述べています。
AIを活用した為替モデルによるコスト削減
AIを活用することで、Ant Internationalは為替レートを日次や週次だけでなく、時間単位で予測することが可能になりました。複数年にわたって開発されたこの先進的なAIモデルにより、入出金取引の精密な予測が可能となり、加盟店の取引コストを削減し、事業成長に向けたリソース配分を支援しています。
新しいAI搭載の為替モデルは、数百の既存モデルを1つの高精度システムに統合する能力を持っています。ただし、日々数百万件の取引を1つのモデルで処理することにはリスクも伴います。
「新旧モデル間で不一致が生じた場合に備えて、人による介入の仕組みを整えています。AIを盲信することなく、精度を維持するためのチェック体制を維持しています」とヤン氏は説明しています。
ディープフェイク対策のためのAI搭載電子本人確認
生成AI、特にディープフェイク技術の進歩により、金融機関は重大なセキュリティ課題に直面しています。これらの高度な偽造は、人間による検出が increasingly困難になっています。Ant Internationalは、AI支援のサイバー攻撃に対抗するため、2年かけて反ディープフェイク電子本人確認(e-KYC)ツールを開発しました。ヤン氏によると、このツールは99%以上の検知率を達成しています。
シンガポール・フィンテック・フェスティバルでの新規パートナーシップ
- OCBCとAnt Internationalは、AIとイノベーションを活用したWhaleプラットフォームを通じて、シンガポールとマレーシア間の24時間365日リアルタイム取引の実現に向けた覚書(MoU)を締結しました。
- 日本最大のQR決済事業者であるPayPayは、Ant Internationalのクロスボーダーモバイル決済・デジタル化技術ソリューションであるAlipay+との提携を拡大し、訪日外国人観光客向けに国内電子決済サービスを提供する加盟店ネットワークを日本全国で拡大します。
Ant Internationalについて
シンガポールに本社を置くAnt Internationalは、すべての個人と企業の繁栄を支援するため、デジタルイノベーションを通じてグローバル商取引の未来を推進しています。パートナーと密接に協力し、包括的な技術主導のデジタル決済・金融サービスソリューションを通じて、世界中のあらゆる規模の加盟店の成長aspirationsをサポートしています。
メディア問い合わせ先:
Ant International
Li Tao
tao.l@antgroup.com